新築やリフォームを考えている方にとって、どの調理設備を選ぶかは大きな選択肢の一つです。
特に、IHクッキングヒーターとガスコンロとの選択は、コストや調理方法の違いが影響し、どちらが良いのか迷うことがあります。この記事では、IHクッキングヒーターのメリットとデメリットをお伝えします。
IHクッキングヒーターとは？
まず、IHクッキングヒーターがどのように機能するか、その基本的な特徴を見ていきましょう。
IHクッキングヒーターは、火を使わずに直接鍋やフライパンを加熱する調理器具です。
この機器は内部に電磁コイルが装備されており、電源を入れると電流が流れて電磁誘導により磁場が発生します。IHクッキングヒーターのトッププレートに対応する調理器具を置くと、その磁場により器具の底部が加熱されます。
IHクッキングヒーターの大きなメリットの一つは、200Vの高電圧を使用することです。
これにより、高い熱効率で速く調理することができます。一般的な家電が100Vで動作するのに対し、IHクッキングヒーターはより高い電力で動作し、効率的に熱を提供します。
また、ガスコンロの熱効率が約50％であるのに対し、IHクッキングヒーターは約90％の熱効率を持っており、より短時間で加熱が可能です。
これにより、迅速にお湯を沸かすことや、調理を進めることができます。
IHクッキングヒーターの主要メーカー一覧
IHクッキングヒーターを製造している主なメーカーの一覧です。
- 日立製作所
- 幅広い料理、炒め物から煮込み、焼き物、蒸し料理に対応。
- 「ラク旨グリル」を含む多様な機能がオーブンでも使用可能。
- 三菱電機
- 最上位モデルには「びっくリングIH」という独自の加熱技術を採用。これにより、鍋内で自然な対流を生み出し効率的に加熱。
- 「レンジグリルIH」シリーズでは、電子レンジの機能を組み合わせた製品もあり。
- パナソニック
- グリル部にもIHヒーターを設置しており、冷凍食材を均等に焼き上げる。
- 食材を裏返すタイミングを知らせるセンサーを搭載。
これらのメーカーは、基本的なIH機能を持ちながらも、それぞれに独自の特徴やオプション機能を提供しています。
ガスコンロとIHクッキングヒーターの違いは？
IHクッキングヒーターとガスコンロとの間で最も大きな違いは、加熱の原理です。
ガスコンロは都市ガスまたはプロパンガスを燃焼させ、火を使って直接調理器具を加熱します。こ
れに対し、IHクッキングヒーターは電磁誘導を利用して、調理器具の底面を直接加熱する方式です。
また、IHクッキングヒーターを使用する際は、フライパンを振ると温度が下がるため、調理器具は常にパネルに接触していなければなりません。
IHクッキングヒーターのメリット！
IHクッキングヒーターの導入には多くのメリットがあります。火力が高く調整が容易で、200V電源を使用することにより約90％の高い熱効率を誇ります。
これは熱効率が約50％のガスコンロに比べてかなり効率的で、特に高火力が必要な中華料理などの調理に適しています。火力の調整もボタン一つで簡単に行え、100Wの低温から2000Wの高温まで幅広く設定可能です。
IHクッキングヒーターの利便性
IHは鍋やフライパンを適切に管理しないと、空焚きや突沸のリスクがあるため、使用方法を正しく理解し適切に操作することが必要です。
掃除がしやすい
掃除が簡単 IHクッキングヒーターはその構造上、掃除がしやすいというメリットがあります。
平面のガラストップは布巾で簡単に拭くことができ、ガスコンロのように煩雑な部品がないため、掃除が格段に楽です。時間を節約し、掃除を簡略化したい人には特におすすめです。
電気を効率的に利用できる
再生可能エネルギーとの連携が可能 IHクッキングヒーターは電気を動力源としているため、太陽光発電や蓄電池システムと組み合わせることができる大きなメリットがあります。
このシステムを利用することで、エネルギーコストを削減し、効率的に電力を使用することが可能です。発電した電力が余った場合は電力会社に売電することもでき、経済的にもメリットが大きいです。導入を考える際は、太陽光発電や蓄電池との連携についても検討してみる価値があります。
IHクッキングヒーターのメリットまとめ
IHクッキングヒーターの調理上の限界 直火が必要な料理には向かない IHクッキングヒーターは直火を使うことができないため、直火を必要とする特定の調理方法には不向きです。
焼き料理や直火でじっくり炒めるなどの調理には限界があるかもしれません。
しかし、その他の一般的な料理方法には十分対応できるため、日常の料理にはほとんど支障はありません。IHクッキングヒーターにはいくつものメリットがあります。
IHクッキングヒーターのデメリット！
専用の調理器具が必須
土鍋やガラス製の鍋、電気抵抗の低い材質の鍋やフライパンは使用不可能なため、新たに対応する調理器具を購入する必要があります。購入時には、製品がIH対応であるかを確認することが重要です。
停電時には使用不可
しかし、太陽光発電や蓄電池を併設しておけば、停電時でもIHクッキングヒーターを稼動させることが可能です。特に200V対応のシステムを設置しておくことで、IHクッキングヒーターへの電力供給を維持できます。
設置費用が高い
IHクッキングヒーターの設置費用は、新規設置や既存のガスコンロからの置き換えにより異なりますが、通常8万円から20万円程度とガスコンロに比べると高いと言われています。
この費用には訪問費、既存機器の撤去、新機器の設置、廃棄料金などが含まれます。また、太陽光発電や蓄電池を導入することにより、長期的に光熱費を削減することが期待できます。
IHクッキングヒーターのメリットとデメリットまとめ
IHクッキングヒーターは、ガスを燃やす方法とは異なり、電磁誘導を利用して調理します。
この技術により、従来のガスコンロよりも高い熱効率を実現し、高火力での調理が可能になります。また、太陽光発電や蓄電池を活用することによって、電力コストを抑えCO2削減など地球にやさしい取り組みも始まっています。
掃除のしやすさや、火事のリスクが低いこと、太陽光との組み合わせによって地球にやさしいので近年ＩＨクッキングヒーターは注目されています。
